さて、看護師に転職してフライトナースを目指すという弟だが、「フライトナース」という職業があるわけではないようだ。
弟が「フライトナースになる」と言っていたので、自分も最初はそういう専門の仕事があるのだと思っていた。
しかし、よくよく調べてみると「フライトナース」とは一種の役職名のようなものだと分かった。
例えば「会社員」とか「野球選手」といった職業を表す言葉と、「部長」とか「ピッチャー」という役割を表す言葉がある。
「フライトナース」も、救急救命の分野に携わっている看護師のうち、ドクターヘリに乗る役割の人をそう言うだけらしい。
だから「フライトナース」の人の職業はあくまでも「看護師」であって、それはその人の役割を指しているにすぎない。
弟も最初は「フライトナース」という独立した職業のように考えていたらしいが、今はちゃんと区別して話している。
それにしても、そのフライトナースになるのであればまず看護師になり、それから経験を積んでいかないといけない。
だから、年数的にも相当かかるし、学費にしても結構な額のようだ。
聞く話だと、専門学校の学費は公立は年間数十万で割合安いが、高いところは100万くらいかかるそうだ。
弟は今まで貯めてきたバイト代で通えるところを狙うと言っているが、その分そこは競争率も高そうな気がするのだが。
それに、おそらく通学中は勉強が忙しくてバイトとの掛け持ちは難しいようにも思う。
もちろんやれないことはないにしても、最初から三年分に当たる学費くらいは用意しておかないと厳しいだろう。
弟にどの程度貯金があるのかは知らないが、一応そのための奨学金もあるとは聞いている。
しかしそれも当然後で返済が必要なものだし、弟が金銭的な部分をどう考えているのかは気になる所だ。